ーフォークリフトで安全に作業するために欠かせない日常点検とはー
フォークリフトの点検は
人力では運べない大きく重い荷物や、量の多い荷物を一度に運べるフォークリフトは、さまざまな場所で活躍する小型重機です。建築や物流の現場では欠かせないものになっており、身近に感じる人も多いのではないでしょうか?
フォークリフトは、安全に作業するために、日常点検が義務付けられています。日常点検は、始業前に必ず行うものや、1年に1回法律によって定められたものなどがあります。日常点検を怠らないことが、安全な作業に繋がり、効率の良さを生み出すのです。
そこで今回は、フォークリフトの作業には欠かせない日常点検にどのようなものがあるのか、わかりやすく解説します。
日常点検をしっかり行い、安全で効率の良い作業を遂行しましょう。
毎日必要なもの
フォークリフトで作業を開始する前に必ず行う日常点検が始業前点検です。フォークリフトでの作業を毎日行うのであれば、毎日始業前点検が必要になります。
始業前点検は、法律によって決められた日常点検であり、これを行わずにフォークリフトで作業を行うのは法律に反することになります。また、始業前点検は、資格を持たない人も検査が可能です。
フォークリフトで作業を始める前は、より多くの作業をこなしたいという思いから、できる限り面倒な工程を省きたいと思うかもしれません。しかし、始業前点検を怠ると、重大な事故や故障に繋がるフォークリフトの異常に気付かないまま、作業を開始することになります。防げた事故や故障を見逃すことになるのです。
そのため、日常点検のひとつである始業前点検は、習慣化するようにしましょう。
始業前点検の項目
始業前点検では、制動装置と操縦装置、また荷役装置と油圧装置が正常に稼働するかをチェックします。加えて、車輪に異常がないか、前後照灯や指示器、警報機などの装置が稼働するかのチェックが必要です。
このほかにも、フォークやアタッチメントに異常がないか、エンジンオイルやバッテリー液が十分に補充されているか、また液漏れなどが起きていないかなどを確認しましょう。
フォークリフトが正常に稼働し、作業に問題ない状態であるかを点検することが大切です。
また、始業前点検でフォークリフトに異常が見つかったときには、該当するフォークリフトでの作業を中止して、ただちに必要な修理を行うようにしましょう。
毎月行うもの
日常点検のなかには、始業前点検のほかに、1か月に1回行う定期自主点検があります。定期自主点検も、法律によって決められた日常点検です。また、定期自主点検も資格を持たない人であっても検査が可能です。ただし、定期自主点検はより詳しく点検を行う必要があるため、専門の知識を持った人が行うことをおすすめします。
定期自主点検の項目
定期自主点検では、クラッチや制動装置、操縦装置に異常がないかに加えて、荷役装置と油圧装置に異常がないかを点検します。加えて、ヘッドガードやバックレストに異常がないかも確認しましょう。
また、モーターの回転状態やサスペンションの状態、油圧や配管に液漏れなどが起きていないかなど、始業前点検より詳しい項目を検査しなければなりません。
必ず保管する
定期自主点検は、始業前点検と同じように日常点検のひとつです。しかし、始業前点検と異なり、検査結果を記録し、記録を3年間保管することが法律によって決められています。
始業前点検の検査結果の保管は法律によって決められていません。しかし、定期自主点検の検査結果の保管は法律によって決められており、これを怠ると50万円以下の処分を受ける場合があります。
年次点検は
始業前点検や定期自主点検のほかに、年次点検も日常点検のひとつです。年次点検は、法律によって決められた自主点検のひとつで、1年を超えない期間で定期的に行わなわなければなりません。また、年次点検は、始業前点検や定期自主点検とは異なり、資格を持った人が検査する必要があります。
年次点検の項目
年次点検では、圧縮圧力や弁隙間など原動機に異常がないか、デファレンシャルやプロペラシャフトなどの動力伝達装置に異常がないかを点検します。加えて、タイヤやホイールなどの走行装置、車輪の左右の回転角度、ナックルやアームなどの操縦装置に異常がないか、制動装置や荷役装置、油圧装置、電気系統の装置に異常がないかを確認しなければなりません。また、装置だけではなく、車体そのものや、警報装置、方向指示器など、実際の操縦で触れる部分に異常がないかも点検します。
つまり、年次点検では、フォークリフト全体に異常がないかを詳しく調べる必要があるのです。
年次点検は、定期自主点検と同じように3年にわたって検査結果を保管することが法律によって決められています。また定期自主点検と同じように、保管を怠ると、50万円以下の処分を受ける場合があります。
日常点検のほかにも
ここまで法律によって決められたフォークリフトの日常点検がどのようなものであるかを紹介しました。フォークリフトには、始業前点検や定期自主点検、年次点検が定められています。
フォークリフトで安全に作業するためには、これらの日常点検に加えて、フォークリフトの操縦のために必要な資格を得る講習で学んだことを活かすようにしましょう。
また、フォークリフトで作業を行う場所は、見通しが良く、人とフォークリフトの通路がわかりやすいか、安全を確保しやすく荷物が配置されているかなどにも注意が必要です。加えて、どのように作業が進められるのか、作業内容を把握しておくように心がけましょう。
ほかにも、フォークリフトで作業を行うときは、ヘルメットなどの安全具の装着や、ハンドルやレバーに絡まりにくい服装などに気を付けることも大切です。
まとめ
さまざまな場所で活躍するフォークリフトには、日常点検が欠かせません。
始業前点検や定期自主点検、年次点検など、法律で決められた日常点検をしっかり行い、安全で効率の良い作業を心がけましょう。
また、法律で決められた日常点検以外にも、フォークリフトに異常がないか、作業する場所は安全であるかなど、フォークリフトの操作をするときは常に安全に気を払う必要があります。
効率の良い作業を求めると、つい手間のかかる日常点検を省きたくなるものです。しかし、効率の良い作業を求めるときこそ、安全な作業ができるように、日常点検の習慣化が必要です。
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