ーフォークリフトは何種類?特徴と運転に必要な資格を解説ー
みなさんはフォークリフトが6種類あることをご存じですか?
フォークリフトは、倉庫の高い場所にある荷物や重たい荷物を運ぶ作業で活躍し、製造業・物流業などで重宝される荷役自動車です。
一部のフォークリフトを運転するには「運転技能講習」や「運転特別教育」を受け、資格を取得する必要があります。
この記事ではフォークリフトの種類と特徴、運転するために必要な資格について解説します。
フォークリフトに関わる仕事をしたいと考えている方は、知識を深めるためにも、ぜひ参考にしてください。
フォークリフトの特徴とは?
フォークリフトは、車体に「フォーク」と呼ばれる大きなツメが2本ついている荷役自動車です。油圧を利用して昇降・傾斜をすることで、車両や棚からの荷下ろし・運搬ができます。
人の手では運べない重たい荷物を持ち上げた状態で走行が可能なため、製造業・物流業で重宝されています。また、「マスト」と呼ばれる支柱を伸ばすことでフォークの昇降ができ、車体よりも高い場所への貨物の積み下ろしが可能です。
さらにフォークを他のアタッチメントに変えることで、作業の幅が広がります。
フォークリフトの種類は6種類
フォークリフトには6種類のタイプが存在します。
1.カウンターバランスフォークリフト
2.リーチフォークリフト
3.サイドフォークリフト
4.ウォーキーフォークリフト
5.マルチディレクショナルリフト
6.オーダーピッキングトラック
それぞれの特徴を解説します。
1.カウンターバランスフォークリフト
「カウンターバランスフォークリフト」は、車両の前方にフォークとマストが設けられた一般的なフォークリフトです。
車体の後方に「カウンターウエイト」と呼ばれる重りをつけることで、前方の荷重とのバランスをとっています。
車体が大きく狭い場所での作業には向いていません。座席があり、座っての操作が可能なため車体に安定感があります。また、走行速度やフォークの動作が速く、作業効率が良いのが特徴です。
2.リーチフォークリフト
「リーチフォークリフト」は、「オペレーター」と呼ばれる運転手が立ったまま操作をするフォークリフトです。
止まった状態でフォークを前後に動かせるのが特徴で、タイヤは約90度回転します。小回りがきくため屋内の狭い場所や限られたスペースでの使用が可能です。
しかし、カウンターリフトに比べると安定性が悪く、荷物を高く上げすぎるとバランスを崩す危険性があるので注意しましょう。
3.サイドフォークリフト
「サイドフォークリフト」は、車体の真横にフォークがついているタイプのフォークリフトです。
荷台が広いつくりで、長尺の木材やパイプ・鋼管の運搬に適しています。
4.ウォーキーフォークリフト
「ウォーキーフォークリフト」は、オペレーターが車体に乗り込まずに歩きながら操作する歩行操作式のフォークリフトです。
車体がコンパクトなため、狭い通路での作業やエレベーターでの移動も可能です。距離の短い運搬や、階層が違う場所での作業に適しています。
5.マルチディレクショナルフォークリフト
「マルチディレクショナルフォークリフト」は、前後だけでなく左右にも移動できるフォークリフトです。
進行方向を変えるために車体を切り返す必要がないので、狭い場所での作業に適しています。
6.オーダーピッキングトラック
「オーダーピッキングトラック」は、荷役装置であるフォークとともに運転席も上下するフォークリフトです。
「ピッキングフォークリフト」とも呼ばれ、フォークとともに高所に移動したオペレーターが手作業で作業できるのが特徴です。高所での作業なため、ワイヤーをベルトに繋ぐなど、しっかりと安全確保をしましょう。
フォークリフトの動力は2種類
フォークリフトの動力は主に「内燃機関式」「蓄電池式」の2種類です。
それぞれの特徴を解説します。
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内燃機関式
「内燃機関式」とはエンジン式のことで、ガソリンやディーゼル・LPガス・天然ガスを燃料として稼働します。
連続稼働時間が蓄電池式のフォークリフトに比べて長く、パワーがあるのが特徴です。よりパワーを必要とする作業の場合、多くがディーゼルを燃料とするタイプを使用します。
排気ガスが出るため、健康被害を考慮して閉鎖された場所ではなく屋外での使用がおすすめです。
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蓄電池式
「蓄電池式」とはバッテリー式のことで、蓄電池を使ってモーターを稼働させます。
蓄電池式のフォークリフトは排気ガスを排出しないため、屋内や住宅街の倉庫で使用できます。騒音も少なく、時間を選ばずに稼働できるのも特徴です。
現在3トン以下の小型のフォークリフトでは蓄電式のものが多く、耐荷重は最大で8.5トンです。
小型で小回りができますが、内燃機関式と比べると稼働時間が短くパワーは弱くなります。そのため、狭い屋内で軽量の貨物を運搬するときに使用するのがおすすめです。
フォークリフトを運転するために必要な資格
フォークリフトを運転するためには、最大積載荷重に合わせた資格が必要になります。
- 最大積載荷重1トン未満:フォークリフト運転特別教育修了証
- 最大積載荷重1トン以上:フォークリフト運転技能講習修了証
それぞれの内容と取得方法を解説します。
フォークリフトの資格があれば手当がもらえる場合もあるので、しっかり確認しましょう。
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フォークリフト運転特別教育修了証
「フォークリフト運転特別教育修了証」は、最大積載荷重が1トン未満のフォークリフトを操作するのに必要です。
実際には、最大積載荷重が1トン未満のフォークリフトを操作するのに資格は必要ありません。しかし、安全な作業を行うために受講が義務付けられています。
・受講資格:18歳以上
・受講費用:1万5千円
・学科の学習時間:6時間
・実技の学習時間:6時間
受講時間は計12時間、受講期間は最短2日間を完了すると、修了証が交付されます。
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フォークリフト運転技能講習修了証
「フォークリフト運転技能講習修了証」は、最大積載荷重が1トン以上のフォークリフトを敷地内で操作するのに必要です。
すでに所有している資格によって受講内容が異なり、受講後の学科・実技試験に合格すると修了証が交付されます。
・受講資格:18歳以上
・受講費用:2~4万5千円
・普通自動車免許がない人の学習時間:計35時間(学科11時間+実技24時間)
・大型特殊・大型・中型・普通自動車免許がある人の学習時間:計31時間(学科科目の一部免除)
修了試験の合格率は95%と高く、比較的取得率が高い資格です。
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特殊自動車免許
フォークリフトで公道を走るには「特殊自動車免許」が必要です。「フォークリフト運転特別教育講習」「フォークリフト運転技能講習」は、私有地内の操作のみ対象です。
特殊自動車免許のなかでも、「大型特殊自動車免許」「小型特殊自動車免許」があります。操作するフォークリフトの大きさ・速度によって必要な免許が異なるので、注意が必要です。
フォークリフトの資格取得のメリット
フォークリフトは倉庫や工場・物流センターはもちろん、土木・造園・水道管工事などさまざまな業種で必要とされています。
資格取得のために講習を受けたり、試験を受けたりするのは容易ではありません。
しかし、一般的な資格取得に比べると比較的合格率も高く、職場によっては資格手当がもらえるなど、多くの利点があります。
まとめ
フォークリフトには6種類のタイプがあり、それぞれの特性が生かせる場面も違います。そのため、さまざまな業種で必要とされ、フォークリフトを操作するオペレーターの存在も貴重です。
オペレーターになるには講習を受講して、試験に合格しなければいけません。試験合格後に、修了証の交付をもって資格取得となります。ただし、フォークリフトで公道を走るには特殊自動車免許が必要になるので注意しましょう。
フォークリフトは種類の多さと人の手では難しい運搬が可能なことから、各業種で重宝されています。資格取得のための費用を全額負担する会社や、経験者を優遇している会社もあります。
フォークリフトに関わる仕事がしたいと考えている方は、ぜひ受講を考えてみてはいかがでしょうか。
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